お笑いだけじゃないんやで-。

今年4月、8年ぶりに再始動した大阪プロレスが22日、大阪市内で「~誰が一番強いねん! トーナメント天王山2022」の記者会見を行った。

天王山は16人参加のトーナメントで、所属レスラー、他団体レスラーが大阪プロレスNO1を決める。

00年から続いてきた大阪プロレスの風物詩だ。

14年から事実上、休止状態だった団体の全株式を取得して、新生・大阪プロレスを復活させたゼウス社長(40)は「天王山トーナメントは、絶対に欠かせない。天王山こそがファイティングスピリッツを見せられる大会。大阪プロレスの未来が、かかっている」と開催の理由を説明した。

大阪プロレスは、家族で楽しめるプロレスを掲げて99年4月に旗揚げ。くいしんぼう仮面、タイガースマスク、えべっさんなど個性豊かなレスラーが活躍して、独自の人気を博した。

そんな大阪プロレスが、お笑いを封印してリングでファイトを見せるのが、年1回の「天王山」だった。

この日の会見ではレスラーたちも出席した。1回戦でえべっさんと対戦する、くいしんぼう仮面は「約10年ぶりに『キラーくいしんぼう』でやるで」とファイトスタイルの激変を予告。えべっさんも「そっちがその気なら、こっちもガッツリいかせてもらうで」と、えびす顔で、すごんだ。

大阪ライトヘビー級王者のタイガースマスクは、1回戦の相手であるブラックバファローを「山田さん」「山田さん」と、しつこく名前で呼んで挑発した。

ブラックバファローから「山田さんは訂正しろ!」と怒鳴られると「(リングの上で)力ずくで訂正させてもらいましょうか。山田さん」と不敵に言った。

「天王山2022」は、1回戦が9月25日大阪大会(アゼリア大正)と、10月1日愛知大会(岡崎市竜美丘会館)で行われる。

2回戦は10月9日、準決勝&決勝は同10日に大阪大会(アゼリア大正)で開催される。

ゼウス社長は、天王山復活への思いも、赤裸々に口にした。

「10月上旬に、興行のオファーがあったんです。50万と100万。でも天王山があるので、と断ったんです。天王山を毎年やっていた秋にやりたかったから」

優勝者には賞金300万円と、11月23日にゼウスが持つ大阪プロレス王座への挑戦権を手にする。【益田一弘】