キックボクシング42戦無敗を誇る人気格闘家でプロボクシング転向を表明している那須川天心(24=帝拳)が9日、日本ボクシングコミッション(JBC)のB級(6回戦)のプロテストに合格した。同日、東京・後楽園ホールでプロテストを受験。筆記試験は1問のみ間違えて97点(合格ラインは70点)となり、那須川は「(筆記試験では)過去1番の点数。100点でないので完成ではなくて、97点でいいでしょうと思います」とプラス思考の笑顔をみせた。

「ここで落ちられないでしょ」と臨んだ実技テストではシャドーボクシング、スパーリングの実技テストでテクニック面のチェックを受けた。スパーリング相手は3月20日に日本バンタム級王座に挑戦予定の日本同級1位南出仁(27=セレス)。左ジャブ、接近戦からのクリンチ、フットワークと基本技術をみせつつ、左ジャブ連打からの左ストレート、右フックと多彩なパンチも披露。「(南出と上々のスパーリングで)自信にはなります。これで本気度が伝わったのかなと客観的に見て。それを伝えることができたんじゃないかなと思います」。十分に実力を示した上での合格通知だった。

ただテスト前にハプニングもあったという。那須川は「マウスピース忘れちゃって。やばいと思ってさっき、フィットネスショップ行って買ってつけたんですけど。そういうところ新人らしい、自分で言っちゃいますけど」と苦笑いを浮かべながら振り返っていた。