ボクシング前4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が異例の3日連続スパーリングを敢行した。

元3団体統一ライト級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の練習パートナーを務めてきたプロ10勝(4KO)無敗のホープ、ジャフェスリー・ラミド(23=米国)と3日間に渡って拳を交えた。

マスコミ非公開で22日に4回、23日に6回、そして24日には最長7回を消化。19年9月、1度招聘(しょうへい)したアマ出身の技巧派との実戦トレは充実した様子で、スパーリングをチェックした大橋ジムの大橋秀行会長(57)は「非常にテクニカルな良いスパーリングでした」と収穫を口にした。

現在、WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位にランクされる井上はWBC、WBO世界同級王者スティーブン・フルトン(28=米国)との対戦決定が秒読み段階に入っている。

5月開催を目標に交渉が進んでおり、22日に都内で行われた年間表彰式でも、井上は「フルトンの映像しかみていないですね」と話していた。フルトンとラミドが同じオーソドックス(右構え)スタイルだけにフルトン戦に向けて良い実戦トレになったようだ。

またラミドは18年から2度、ロマチェンコの練習パートナーを務め、1分多い1回4分間設定のスパーリングで1日に9回を任された実力の持ち主。4月15日には韓国・仁川で元IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(33=セレス)とのフェザー級8回戦を控えている。