ボクシングの日本選手現役最年長記録を更新する、日本スーパーミドル級1位の野中悠樹(45=渥美)が12日、大阪市内のジムで取材に応じて衰えを知らない意欲を示した。

野中は6月10日にエディオンアリーナ大阪第2競技場で行われる「3150FIGHT SURVIVAL」に出場。新設された日本スーパーミドル級王座決定戦で同級2位帝尊(たいそん)康輝(30=一力)と対戦する。

野中は昨年7月、WBOアジアパシフィック・ミドル級王座3度目の防衛戦を戦い、敗れた。2階級下、日本ウエルター級7位だった能嶋宏弥(薬師寺)に6回1分1秒TKO負けでベルトを失った。「2階級下でノーランカー。周囲は楽勝ムードだったが、そういう時こそ危ない。案の定、ボコボコにやられました」と振り返る。

年齢的にも引き際だが、気持ちは折れなかった。「これで辞める選択肢はなかった」。負ったダメージの回復のみ。「このままでは終われない」と再びリングに上がる。

「世界の頂点に立つやつはどれだけ強いのか。世界戦の舞台に立ちたいと、それだけを思って頑張ってきた。今回、勝っても世界どうこうとならないのは分かっている。でも、可能性がある限り、それを突き詰めていきたい」

激しい練習を行った後の回復状況など、年齢を重ねた影響は痛いほど感じる。それでも「(年齢は)数字でしかない」と言い切る。

「ボクシングの辞め時って難しいですよね。可能性がまだまだあるとは言えない。自分の場合は世界に挑戦した時がゴールと思っていたけど、実際に成し遂げた時に辞められるか分からない。世界王者だって同じじゃないですか」

「痛いしつらいしかない」というボクシングを続ける。45歳の挑戦は、6・10タイトルマッチでもフィナーレを迎えない。【実藤健一】