英国の世界屈指のボクシングプロモーターのマッチルームが、日本に進出して“未来の井上尚弥”発掘を目指す。

28日、都内で楽天チケットとスペインに本社のあるグローバル企業NSNと契約を締結し、来年から3年間にわたり年3回、日本国内でプロボクシングの大規模興行を開催することを発表した。

会見に出席したマッチルームのフランク・スミスCEOは「世界最高の一流ボクサー、現役の世界王者を招聘(しょうへい)して興行を開催したい。そして多くの日本の若いファイターにもチャンスを与えて、未来の井上尚弥の発掘という面でも取り組んでいきたい」と話した。

プロモーターとして30年以上の歴史を誇るマッチルームは、元世界3団体統一ヘビー級王者のアンソニー・ジョシュア(英国)ら多くの著名選手と契約しており、現在最も人気のある世界4階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)の試合もマッチメークした実績がある。

第1回の興行については「来年の早いタイミングで開催したい」とスミスCEO。「最初の大会にカネロ(サウル・アルバレス)やジョシュアが参加する計画はないが、まずは第1回を開催してから世界レベルの有力ボクサーを招待したい。3年間、素晴らしい大会を数多く開催したい」と意気込みを語った。

興行に出資してチケットを販売する楽天チケットの梅本悦郎社長は「昨年あたりからグループ全体で海外の一流のイベントを持ってきて、エンターテインメントサービスを提供するという戦略を立てている。その中でグローバルな世界有数のイベントを日本に誘致するというところで、マッチルームとの提携になった」。試合は楽天グループで放映する方向で検討している。