ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王座決定戦で日本選手3人目の4階級制覇に挑む同級1位の田中恒成(28=畑中)が23日、東京都内での前日計量を52・0キロ(リミット52・1キロ)でクリアした。24日に東京・両国国技館で同級2位クリスチャン・バカセグア(26=メキシコ)とベルトをかけて対戦。バカセグアも同じ52・0キロで一発クリアした。

田中にとって世界戦の舞台は、4階級制覇をかけて戦い、初黒星を喫した20年大みそかの井岡一翔(志成)戦以来、約3年2カ月ぶりとなる。世界戦前の恒例行事を終え、「久々だなという感覚はすごいあります」と言い、「これだけ世界王者ではない期間も初めてなんで」とベルト奪取への強い意欲を示した。

計量後の写真撮影でフェースオフでは、自ら顔を至近距離まで寄せて「圧」をかけた。終わった後は握手を交わすなどなごやかなムードだったが「フェースオフってあんなもんでしょ」とまずは“先制パンチ”を食らわせた形となった。

「コンディションはバッチリ。この試合に向けて調整してきた。(相手の印象は身長が)高いかなと思っていたが低いぐらいだった。打たれ強い、頑張る選手なんだろうなという印象。激しい試合になると思う。相手が打たれ強いとか、ダウンした経験がないとか関係なく、俺がKOしたいからKOで勝ちたい」

元世界王者の畑中清詞会長(56)が「(田中は)闘牛士みたいになるんじゃないですか」と表現した。闘牛のように荒々しく、攻め込んでくる相手に「スッキリ勝ちたい」。

ベルトを奪った先にはWBA同級王者井岡もターゲットに含めた統一戦。さらに畑中会長は「俺は5階級、6階級も見据えている」と日本選手初の快挙にも手を伸ばせる。あらゆる夢と可能性を拳に詰め込み、田中が3年2カ月ぶりの大舞台に上がる。【実藤健一】