IBF世界フェザー級1位阿部麗也(30=KG大和)が世界初挑戦で王座獲得を逃した。3度目防衛戦だった同級王者ルイス・アルベルト・ロペス(30=メキシコ)に挑戦したが、8回39秒、レフェリーストップによるTKO負けを喫して世界王座を手にすることはできなかった。序盤に王者の左カウンターを受けた右目は大きく腫れあがり、3、4回の開始前にはドクターのチェックを受けた。それでも果敢に攻めたが、ベルトには届かず。試合後は病院へ向かった。
阿部の一問一答は以下の通り
-試合を振り返って
「完敗ですよね。序盤で目が(パンチを)もらった時に若干、気持ち的にひるんだのがあったんで。そこで、弱みを見せちゃったかなって。もう完全に後手後手になっちゃったんで。なんかペースも取られたし、正直、何もできなかった。気持ち的には(レフェリーに)止められないように、みたいな戦い方になっちゃってたんで、完敗ですね、今回はもう」
-反撃の左パンチを狙ってたか
「左、そうっすね。止められないようにと思って打ち返して。序盤ちょっともう(目が)ふさがってきちゃったなと思ったけど、途中からちょっと見えてきたかなと思って、左とか狙っていこうかなと思ったんすけど。相手が途中、手数が減ったのもあったんで、そこを狙おうかなと思って。でも気持ち的に余裕を見せる感じが、相手の方が全然上だったなって。最後のあの(パンチの)まとめ方とかも、正直全く対応できなかったんで、完敗ですね」
-目が腫れたのはバッティングではなかったのか
「パンチでした。左フックでしたね。目に入ったというか完全に目元にガンともらったなというのがあって。これは目がいったと思って。もうそのラウンドで結構腫れてきて。次のラウンドくらいでもう見えなくなって。完全に守り体制になって。(その後)ちょっとずつ見えてきたなっていうのがあって、そこからまた(相手の)打ち終わりとか、左を狙おうかなって思ってたところで、また相手に(パンチを打つ)山があるんで。ガンガンガンってくる。(1ラウンドの)入りは正直、ラウンドを取られてもいいと思ってたんで。一体どんなもんか相手の動きとか見ようと思ってた矢先に、1ラウンドの終盤でこれ(右目へのパンチ)もらって腫れたんで。そこから若干気持ち的にひるんだ部分があった。
(ロペスは)間合いと、(パンチが)出る角度が全然わかんないんですよね。ボディーかと思いきや、上が飛んできたりとか。もちろんそんなの(試合前から)分かってたんですけど、対峙してみて、やっぱり分かんないなっていうか。スピードと(パンチの)返しとパワーとそれとリズムが独特で全然つかめなかった」
-相手はパンチ力があったか
「パンチはありましたね。体ごとくるんで。パンチはありましたね。(自分が)勝ちにいってるかって言われたら、事故狙いというか、一発入るかみたいに狙ってて。守りにはいってたんで。まあ完敗ですね」
-ストップのタイミングは
「相手が来たなって感じでしたね。その前まで若干休んで。こっちも防戦一方で手を出せなかったんで。やっぱ強かったなって感じですね。(リングに)上がるまでは完璧でしたね。(気持ち悪いとかは)それは今はないです。(会社員ボクサーとして去就は)どうですかね。サラリーマンボクサーでも勝てなきゃ意味ないんで。完敗して、次はとりあえず考えて。まあこういう経験ができたのはでかいですね。海外で」