初防衛に黄信号か。プリンセス・オブ・プリンセス王者の渡辺未詩が中島翔子との前哨戦に敗れ「焦りはめちゃくちゃある」と危機感をあらわにした。メインで宮本もかと組み、中島、愛野ユキ組と対決。相手の足を持って振り回す得意のジャイアントスイングを封じられるなど、見せ場が少なく、5月6日後楽園大会でのタイトルマッチに向け、不安が露呈した。

開始早々から激しいバトルでぶつかり合ったが、中島の速い動きに翻弄(ほんろう)され、ペースを握られた。パートナーの宮本も勢いを止めることができず、終始苦しい展開に。得意のジャイアントスイングで挽回を試みるも、展開を読まれ、逆に丸め込まれた。終盤に2人をまとめて抱え上げ、たたき落とすシーンも見られたが、最後は宮本が中島に3カウントを奪われた。

3月31日に山下実優からベルトを奪い、頂点に立った。「実力差はまだある」と言いながらも、その差は縮まっている実感もあった。今回挑戦表明してきたのは、山下と同じ初期メンバーの中島。今月14日の6人タッグに敗れ「勝ったから文句ないよね?」と言われ承諾したものの、この日の前哨戦で敗れ2連敗。「(力は)追いついている可能性がある」としながらも「プロレスの学力や心が足りない」と差を感じる結果となった。

防衛戦まであと1週間。「焦ると悪循環になる。どう勝ちにつなげていけるか考えながら、自分を追い込んでいきたい」。苦労してつかんだ最高のベルト。若い世代の先頭として引っ張っていくためにも、簡単に手放すわけにはいかない。