選手としても戦いながら就任半年を迎えた新日本プロレス棚橋弘至社長(47)が、4日までに今後の10の指針を発表した。
棚橋社長は、木谷高明オーナー、松本仁司取締役社長室長とともに会見に出席。10の指針について次のように順を追って説明した。
1、若手の抜てきと新人の発掘
棚橋 これまで以上に若手に活躍の場を与え、また有望な新人を発掘、育成することにより、誰がトップ戦線に上がってくるか、リング上を活性化し、ファンの皆さまの期待に応えます。
2、ベルトの価値向上
棚橋 選手のさまざまな思いを受け止めつつ、それぞれのタイトルのコンセプトを明確化して、ベルトの価値を高めていきます。その方法は今後、検討してまいりますが、まずSTRONGの各ベルトは当初の設立理念に戻り、アメリカの大会限定のタイトルにするなどを考えております。
3、乱入や介入の阻止
棚橋 最近リング上で、目に余る反則、特に乱入や介入が行われていますので、社長として今後、厳しく向き合ってまいります。乱入があった場合は、私が現場で体を張ることも考えています。
4、新日本本隊に関して
棚橋 新日本本隊は本来、団体の中心に常にあり続けるべきだと思ってますが、ユニットが増えて、本体の勢力が弱まっています。ですから世代の壁を取り払い、有志を再び結集したいと思います。そして正々堂々戦って、ファンが楽しめるリングを守っていきたいと思います。
5、スターダムとの関係強化
棚橋 6月末にスターダムを子会社にすることを先日、発表しました。重複する業務の効率化や、試合日程の調整を通じ、共同でのプロモーションやスターダム選手の新日マット登場を増やすなど、両団体の発展を目指します。そして以前、発表されている通り、年内に合同興行を開催します。日程は近日中に発表いたします
6、米プロレスAEWとの関係強化
棚橋 5月25日、日本時間の26日に、ラスベガスでのAEWのリングで戦ってきましたが、今回の渡米で木谷オーナーと私はAEWのトニー・カーン社長とミーティングし、今後のいっそうの協力関係について話し合ってまいりました。6月30日(日本時間7月1日)には3度目の対抗戦「Forbidden Door 2024」(米ニューヨーク州ロングアイランド)が開催される他、新日マットでもファンの皆さまの期待に応えるカードをどんどんお届けしてまいります。
7、チケットの価格帯や券種の検討
棚橋 特典チケットの販売など、ファンの皆さまの希望に合うチケット販売を促進します。また試合を見に来るだけでなく、会場で過ごすことが楽しくなるような、例えばグルメなどのイベントを開催していきます。
8、ストリーミングサービス「NJPW WORLD」の改善
棚橋 新日本プロレスWORLDの不具合については、ユーザーの皆さまに大変なご迷惑をおかけしたことを改めておわび申し上げます。旧システムの老朽化によりグローバルに対応できる新システムへと移行しましたが、想定通りにシステムが動かず、多数の不具合が発生してしまいました。ライブ視聴に関しては改善に向かっておりますが、まだ一部で不安定な状況が発生することもあります。今後、テレビ朝日さんとも協議しつつ、動画視聴の完全な安定化に加え、検索機能の向上、アーカイブの充実など、今年いっぱいをめどに順次実現してまいる予定ですので、引き続きご視聴をお願いいたします。
松本 あとふたつ、社長室の私の方から申し上げます
9、個人情報管理の強化
松本 4月にファンクラブの会員の皆さまの氏名や生年月日などが入ったUSBメモリーを紛失するという大きな事故を起こして、皆さまに大変なご心配、ご迷惑をおかけしました。このUSBメモリーには、会員様の住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先の情報は入っておりません。クレジットカードなどの決済に関する情報も入っておりません。また高度な暗号化セキュリティー機能が設定されております。そういったことから、残念ながら現在までUSBメモリーの発見には至っておりませんけれども、個人情報が不正に使用されたとか、二次被害の事実は確認されておりません。信頼回復に向けまして、システムの変更、情報取り扱いのルール作り、そして従業員の研修などを進めており、管理体制を強化して再発防止に努めておりますので、よろしくお願いいたします。
10、協賛営業の強化および、協賛社レック様について
松本 協賛社の皆さまには、いつも新日本プロレスを支えていただき、誠にありがとうございます。今般、協賛社の1つであるレック様がこの6月で協賛を終了すると一部で報道されております。レック様におかれましては、長年新日本をご支援いただき、深く感謝しております。本当に多大なご支援を賜りましたが、新日本の売り上げは現状、興行収入それからコンテンツ事業収入、そして商品の売り上げ、これがほとんどを占めておりまして、レック様のご協賛が終了したとしても新日本が経営上大きなダメージを受けることはございません。とはいえレック様にはこれまで本当に新日本プロレスを大事にしていただき、改めて感謝申し上げます。今後も現在の協賛社の皆さまとの連携を強化し、新しい協賛社の開拓に努めまして、新日本プロレスのさらなる成長を図りたいと思います。
3についてはハウス・オブ・トーチャー(HOT)の試合への介入が最近、特に顕著だが、棚橋社長はファンからの苦情が会社にも届いていると説明。「Xであったりとか、僕の個人の公式Xにも来てますし、『何とかしてくれ』という声はしっかり届いてます。社長としても会社としても、このままにしておくわけにいかない、何とかします」と明言した。
ルールでしばり過ぎるとヒールとしての魅力が失われる可能性もあるが、棚橋社長は「本来スポーツで行われる反則っていうのは、何が何でも勝ちたいから、反則してでも有利な状況にしたいというのが理由じゃないですか。でも今プロレスで行われている反則っていうのは、ただ相手を痛めつけたりとか、試合をぶち壊したりとかっていう反則になってしまっているので。反則であっても見極めが必要かなとは思いますが、ただ一つ言えるのは『ハウス・オブ・トーチャーは許さない』」と話し、HOTへ向けて厳しい言葉を投げかけていた。

