DDTスーパー・ササダンゴ・マシン対新日本プロレス矢野通(47)の“一面対抗戦”は2時間6分32秒、両者リングアウト引き分けで終わった。
ササダンゴ対矢野で始まった対抗戦だったが、互いのセコンドについた若手同士が小競り合いからエキシビション戦を敢行。そして途中から登場したYOHとアントーニオ本多による“ごんぎつねコラボ”さらにはスローモーションとDDTのお家芸が続いた。
そして後楽園飯店でお笑い芸人山里亮太と対談をしていたという新日本プロレス社長の棚橋弘至が、後楽園ホールからの「棚橋コール」に引き寄せられて参戦。ついには一面対抗戦が、棚橋弘至&YOH&矢野通VSササダンゴ&彰人&アントーニオ本多の「プチ対抗戦」6人タッグに発展した。
山里の「対抗戦に勝利すればYOHがスターになれる」という提案で始まったプチ対抗戦だったが、YOHがササダンゴを仕留めようとすると“スター体質”の棚橋が勝手にタッチしてリングイン。ハイフライフローでササダンゴから3カウントを奪ってヒーローの座を横取りしてしまった。
しかし対抗戦はここで終わらなかった。マッスル総合演出の鶴見亜門が登場。鶴見はプロレス団体間の平和を考える「世界プロレスリング連合」の専務理事をやっていると説明し、いがみあっているDDTと新日本にペナルティーを与えると宣言。平和維持軍としてHARASHIMA&MAO&大鷲透&大家健&石川修司を送り込み、さらに1日復帰で高木三四郎も登場した。
そしてDDT&新日本軍VS平和維持軍の12人タッグマッチが開始となった。今度も棚橋がYOHを押しのけて高木にスリングブレイドを放っておいしいところを奪おうとしたが、さすがにYOHが再びリングに登場し、ドラゴンスープレックスホールドで高木から3カウントを奪取。DDT&新日本軍が勝利した。
その後、矢野とササダンゴが「まだ一面対抗戦は終わってない」と思い出したが、ここで試合は再びスローモーションに。「やる意味あるのか?」(矢野)ということで全員が場外に出て、20カウントが数えられて“一面対抗戦”はドローで終了した。
DDTと新日本の因縁は2015年にさかのぼる。同年8月のDDT両国大会に参戦した棚橋がDDTのエースHARASHIMAとの試合後に「俺は珍しく怒ってるよ。グラウンドで競おうとか、打撃で競おうとか、技で競おうとか。ナメたらダメでしょ。これは悪い傾向にあるけど、全団体を横一列で見てもらったら困るんだよ! ロープへの振りかた、受け身、クラッチの細かいところにいたるまで、違うんだから」と発言。団体間で波紋を巻き起こした。
その両者が手を組んで後楽園大会を成功させた。試合後には棚橋が「一選手として何でも言ってた自分というのはいたんだけど、本来であれば、ずっと背負っていかないといけないことなんですけど」と過去の発言を後悔していることを示唆。そして「まさか、こうして10年たって、DDTの皆さんに心を救われました。より多くの物を見て、社長になって、いろんな立場の人(のことを考え)、思慮が深くなるっていうか。こうして残り、引退まで半年のこのタイミングであっても、今回のこの大会ができたことが、僕にとってうれしいし、贖罪(しょくざい)とは思いませんが、本当に皆さんの愛で、今回、僕の心は救われました」とDDTに感謝の言葉を口にした。
一方、DDTを運営するサイバーファイトの副社長でもある高木も「まあ10年、20年たって、もちろん横一列になったとも思ってないし。我々はまだまだ下から追い上げていくのが似合うし。新日本プロレスにはどーんとやっぱり業界の盟主でいてもらわないと困るし。でもこれだけの熱量を生んだっていうことは、やっぱり間違いない。それは新日本プロレスとDDTの歴史がクロスオーバーした、その熱量なんだろうなぁと思います」と話し、今後も互いに切磋琢磨(せっさたくま)して、プロレス界にうねりをつくっていくことを誓っていた。

