プロボクシングWBA世界ミニマム級1位の高田勇仁(27=ライオンズ)が所属ジム初の世界王座獲得を狙う。14日、名古屋・IGアリーナで同級2位・松本流星(27=帝拳)との同級王座決定戦を控え、4日に東京・東大和市の所属ジムで練習を公開。シャドーボクシングをはじめ、ドラムミット打ち、通常のミット打ち、スパーリングと各1ラウンドずつ公開した。
今回はWBA同級正規王者オスカー・コラーゾ(28)がWBO王座も統一し、WBAスーパー王者に昇格したことを受け、空位となった正規王座を無敗でプロ7戦目の松本と争う。高田は「順調に仕上がっている。プレッシャーや緊張もあるが楽しみにしている。松本選手はうまく左の強い選手だなと。上にいくには絶対に対戦する相手だと思っていた。気持ちやパンチ力は負けていると思っていない。自分のボクシングを極めている。誰が相手でもいけるスタイルでやっている。あとは試合で出せれば」と手応えを示した。
15年8月のプロデビューから10年。通算戦績16勝(6KO)8敗3分けと黒星が多い中で到達した28戦目での世界初挑戦。現在8連勝中となる高田は「ずっと世界王者を目標にしてきた。負けも多い中、やっとチャンスが来たなと。日本の中で、自分はたたき上げで、松本選手はエリート。そのエリートを倒したらどう盛り上がるのか楽しみ。負けが多い選手でも世界挑戦できて王者になれるところを証明したい。あきらめなければ夢をつかめるところを見て欲しい」と言葉に力を込めた。
所属ジムの古山哲夫会長(77)は「今の彼の状態は肉体的にも精神的にも1番、良い時期だと思う。彼にとってはチャンスだと思う。今のコンディションも最高です。うちのトレーナーとガッチリやっているから。良い結果が出ると思う」と納得の笑み。託された渡辺利矢トレーナー兼マネジャー(57)も「合宿などもかなり走り込みでやってきた。ここ1カ月ちょっとは普段のスパーリングを強化してやってきた。けがなく非常に良い感じ」と万全の調整であると強調した。
所属ジム初の世界王者を狙う立場となる。3年間勝てずに3度ほど引退すると口にした時期もあったが「ボクシングで後悔したくない」と最終的には現役生活を続けてきた。ジム初の日本王者となったのも高田自身。「期待は大きいですよね。プレッシャーですけど。ジム初の王者になるために取る。自分は格好つけるとかしないで、何が何でも世界ベルトを取りにい」と貪欲な姿勢を貫いていた。
◆高田勇仁(たかだ・ゆに)本名カバーレ・ユニ。1998年(平10)6月10日、母ジェネリタさんの母国フィリピン・ダエト生まれ。祖母に育てられ、8歳の時に親族に勧められボクシング大会に出場。07年に父信司さんの母国・日本に移り住み、中学卒業後、元日本、東洋太平洋スーパーライト級王者ライオン古山こと古山哲夫氏が会長務めるライオンズジムで本格的に練習開始。中学2年でU-15全国大会決勝進出も中谷潤人に敗退。15年8月、4回判定勝利でプロデビュー。23年4月に日本ミニマム級王座獲得し4度防衛後に返上。25年1月、WBOアジア・パシフィック同級王座獲得。家族は両親。身長157センチの右ボクーファイター。

