ボクシングWBA世界ライトフライ級2位岩田翔吉(30=帝拳)が熟成した機動力で強敵王者に挑む。15日、横浜BUNTAIで同級王者ノックアウト・CPフレッシュマート(35=タイ)への挑戦を控え、2日には都内の所属ジムで練習を公開。新たにコンビを組んだ田中繊大トレーナー(53)の指導で「追い足」を吸収したと強調し、昨年3月以来、1年ぶりの王座返り咲きへ、不退転の決意を示した。WBA世界ミニマム級王者松本流星(27=帝拳)も同級4位高田勇仁(27=ライオンズ)との再戦に向け、練習公開した。

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2月に節目の30歳を迎えた岩田は冷静な口調で手応えを示した。「過去最高のモチベーション。スパーリング数も今までで1番こなしている。強い王者なので対峙(たいじ)し、パワーや老練さ感じながら自分の流れが必ず持っていく。狙わなくてもKOと自然となるのではないか」。WBA世界ミニマム級王者時代の約10年間で計16度の防衛に成功し、世界2階級制覇も達成した強敵王者を倒すことだけに集中していた。

昨年3月、現WBA、WBO世界同級統一王者レネ・サンティアゴ(プエルトリコ)に負けて以来、約1年ぶりの世界王座返り咲きを狙う1戦となる。リングを自在に動き続けるサンティアゴを捕まえきれなかった反省が頭にある。新コンビを組んだ田中トレーナーと取り組んだのは機動力アップ。足を止めて打ち合う戦いを得意とする岩田は「動ける状態で動かないのと動けなくて動かないのは全然違うと。一切、足を止めない練習をやってきた。フットワーク使ってパンチを出す。ゼロから教えてもらった」と納得の表情。田中トレーナーも「冷静に頭を使えれば」と期待した。

今年3~4月には世界主要4団体の各王者たちが日本で防衛戦を行う。ノックアウトに勝てば、統一王者サンティアゴへのリベンジ機会も得られる。岩田は「本当に負けたら終わりだし、勝てばいろいろ選択肢がある。すごくシンプルな試合だと自分の中で思っている」と強い覚悟を口にしていた。【藤中栄二】