大相撲の二所ノ関一門の連合稽古が5日、東京・江東区の尾車部屋で行われ、新関脇の嘉風(33=尾車)が「嘉風らしい相撲とは」の答えを周囲に求めた。

 稽古後に報道陣に聞かれると「分からないです」と即答し「逆に教えてもらいたい。周りから見ている人は、どう思っているのか」とお願いした。

 ただ、その答えの1つを自ら明かした。昨年12月にラジオに出演する機会があり、得意技を聞かれて悩んだという。「当たっていくけど(元大関)大受のような押しではない。(元関脇)富士桜のような突きでもない。相手の力を利用しながら、円の外に出す。足の裏以外をつけることです。そう言ったら『アドリブだね』と言われた。それなんです。自分の得意技はアドリブ! しゃべっても型がないから、すぐ脱線しちゃうし」。

 年末に地元大分に戻ったとき「相撲を見るのが楽しみ。何かやってくれそう」と声を掛けられたという。「最高の褒め言葉でした」。相手も予測不能な嘉風の「アドリブ相撲」。今年ますます、磨きがかかる予感。