横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が、大混戦の名古屋に決着をつけた。白鵬(31=宮城野)との横綱対決の立ち合いで左に動くと、右を差して左上手も取る。機を見て巻き替えてもろ差しになると、一気に寄り切って13勝目。4場所ぶり8度目の優勝を決めた。

 3敗の東前頭10枚目貴ノ岩(26=貴乃花)、大関稀勢の里(30=田子ノ浦)がともに勝利しており、敗れれば三つどもえの決定戦。それでも「気持ちだけは負けないように、あとは一生懸命、本気で魂を込めて、1番1番」と、最後まで集中力を切らさなかった。初の三賞となる敢闘賞を受賞した弟弟子、宝富士(29)ら部屋の関取衆とも記念写真に収まり「毎日同じ夢を見て、一生懸命、日々努力してきた。こういう結果でうれしいです」と笑顔で話した。