大相撲の横綱白鵬(31=宮城野)が21日、都内で十両山口(27)、前頭石浦(27)に続く3人目となる内弟子、金沢学院大・中村友哉(ゆうや=22)の入門会見に同席した。身長167センチ、体重95キロの中村を「石浦、山口と年齢が近いし、石浦とは同じ小兵。この若手力士と汗を流して、笑って泣いていきたい」と紹介した。

 中村は、大学2、3年と出場した世界相撲選手権の軽量級(85キロ未満)で2連覇を果たすなど、実力は折り紙付き。昨年の夏に、宮城野部屋の関係者から勧誘を受けた。当時はプロ入りよりも、教員の夢を追いかけていたという。だが、昨年12月の全日本相撲選手権で1回戦敗退し「悔しい終わり方だった。また挑戦したいと思いました」。今年の初場所前に宮城野部屋の稽古を見学した時に、初対面の白鵬と話して、入門を決意した。

 春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の新弟子検査を受ける予定の中村には、悩みが1つある。それはしこ名だ。「中村」は、現在使用されていないが、日本相撲協会の年寄名跡のひとつのため、使うことができない。報道陣から、中村の得意技でもある、ひねり技にかけて「角界のひねり王子ですね」と聞かれた白鵬は「よし、それでいこう」と、会場を笑わせた。

 白鵬が「石浦、宇良と3人で盛り上げてもらいたい」と期待すると、中村は「この体格だから取れる相撲、盛り上がる相撲を取りたい」と応えた。同席した宮城野親方(元前頭・竹葉山)も「動きながら前に攻める相撲を取ってもらいたい」と期待した。