大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が29日、茨城県笠間市の笠間稲荷神社で横綱土俵入りを披露した。土俵入りでは異例の有料席も設けられる中、約3000人を前に力強い雲竜型を披露した。

 左上腕付近のけがで秋場所を全休してから、久々に公の場で姿を見せた横綱は体の状態について「だいぶ良いと思う。7月(名古屋場所)に比べると何倍も良くなっている」と明かした。休場中も部屋で体を動かしていたそうで、10月2日に両国国技館で行われ、連覇が懸かる全日本力士選士権も「取ります」と出場を宣言した。

 九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)に向けて「しっかり15日間、相撲を取れるように、復活するだけだと思います」と、自ら“復活”という言葉を使って、覚悟を表した。