19日に頭部を緊急手術した、日本相撲協会審判部長の二所ノ関親方(60=元大関若嶋津)の容体について25日、部屋付きの湊川親方(61=元小結大徹)が千葉・船橋市内の二所ノ関部屋で報道陣に説明した。

 それによると、前回の会見(21日)と変わらず小康状態を保っているという。現在もICU(集中治療室)に入ったまま、眠っているという。おかみさんの、みづえ夫人が毎日、船橋市内の病院に通いICUで見守っており「全国のファンや後援会の皆さんから、激励や応援の電話や手紙をいただいて感謝しています。本人も頑張っているので、末永く応援していただきたい」の思いを、湊川親方に託した。

 二所ノ関親方は今月19日、船橋市内の温浴施設から部屋に戻る途中、自転車を運転していた際に路上で倒れたところを発見された。一時は意識不明に陥ったが、船橋市内の病院で頭部の4時間半に及ぶ手術を経て、その後は快方に向かい「薬で眠っていただいている状況」と湊川親方は説明していた。体をたたいたり、つねると反応があるのも変わりないようで「頑張って早く元気になってほしい」と話した。湊川親方によると、19日も普段と変わりなく弟子たちの稽古を見守り、その後、温浴施設に向かったという。「当日も『九州場所も頑張ろう』と話しました。普段から1日1時間以上は歩き、節制もして自分の体を気遣っていた。まさかと思い信じられなかった」と当日を振り返った。

 九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)は30日に番付発表があり、29日までには力士や部屋付き親方ら関係者も福岡入りする。「こんな時こそ一致団結して頑張らないといけない。力士も心配していますが、とにかく一生懸命、土俵で稽古しなさいと伝えています」と湊川親方は話した。