相次ぐ不祥事で、日本相撲協会が天覧相撲を辞退した。宮内庁は11日、恒例となっている天皇、皇后両陛下の大相撲初場所(14日初日、両国国技館)観戦が取りやめになったと発表。辞退を申し出た相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「暴力問題に加えて、新たな不祥事を起こしてしまったことから、今週初め、1月場所の行幸啓をご辞退申し上げたいとお伝えしました。誠に申し訳なく、おわび申し上げます」とコメントした。元横綱日馬富士関による暴行事件、さらには立行司の第40代式守伊之助によるセクハラ行為が判明し、辞退となった。

 天覧相撲は近年、八百長問題が発覚した翌年の12年に自粛して以降、3年間は行われていなかった。だが平成になってから、ほとんどの年は、初場所中に行われることで定着。昨年10月に相撲協会から招待を受け、検討していた。会見した宮内庁の山本信一郎長官は「両陛下も、残念に思っておられるだろう」と話した。