日本相撲協会の役員候補選挙は今日2日、投開票が行われる。1日は東京・両国国技館に理事候補11人、副理事候補4人が立候補を届け出た。ともに定員を1人上回り投票となることが決定した。

<展望>

 現在101人の親方衆に対して11人が理事候補に立候補し、当選ラインは9票前後とされる。貴乃花一門は8人が在籍。昨年12月に時津風一門を離脱して無所属の錣山親方(元関脇寺尾)と湊親方(元前頭湊富士)、立田川親方(元小結豊真将)の3人が、一門会に参加するなど協力関係となった。基礎票は11だが、2人当選に必要とされる18票前後には遠く、足りない分は一門の枠を超えた支持者にかかっている。

 表向きには、貴乃花一門は苦しい選挙戦。他に出羽海一門の山響親方(元前頭巌雄)も苦しい展開だ。同一門から立候補した他の3人は、それぞれ自身の部屋に部屋付き親方衆が複数在籍し、基礎票がある。だが山響親方は自身と唯一部屋付きの小野川親方(元前頭北太樹)しかいない。2年前の前回選挙で協力関係にあった貴乃花一門も、今回は大幅に分配できるほど余分な票はないのが実情だ。また伊勢ケ浜一門の高島親方(元関脇高望山)も、一門の票数が当選ラインの9票。これを死守できず他の一門へ流れれば、前回に続き落選する可能性もある。