大相撲の5場所連続休場中で人気小兵力士の幕下宇良(25=木瀬)が30日、都内の所属部屋で元気な姿を見せた。

 この日行われた名古屋場所(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議で、弟弟子の木崎改め美ノ海(ちゅらのうみ=25)の新十両昇進が決まり、部屋で行われた新十両会見を見守った。

 名古屋場所の出場については「いつでもいきたい気持ちはあるけども抑えないといけない」と慎重を期したものの「今までできなかったこととか自分のことに時間を使えるのですごく有意義。それが楽しい。リハビリとかトレーニングとか、いろいろなサポートをしてもらったり」と充実した表情を見せた。

 右膝前十字靱帯(じんたい)断裂、左膝半月板損傷の重傷を負い休場が続いているが、見た目では体の衰えはなかった。体重は秘密にしたが「いい風に増えている。膝が良くなれば前より強くなって戻れる」と自信をのぞかせた。師匠の木瀬親方(元前頭肥後ノ海)は「体も落ちてないし気持ちも落ちてない。見ての通り」と話した。

 美ノ海が会見で、改名したしこ名が書かれた色紙を持っていたが、実は宇良が書いたものだった。会見の1時間前に頼まれて最初は「できないと思った」と断ったというが、30分前に書いて会場に持ってきていた。「もともと、サインとか書いていたので書道道具はありました。教習所で習っただけだけど、うれしいですね」と、会見後に美ノ海と2人で満面の笑みを浮かべながらツーショット写真を撮った。