大相撲夏巡業が19日、札幌市で行われ、十両豪風(39=尾車)が、夏の甲子園で準決勝進出を果たした母校の秋田・金足農高野球部から刺激をもらった。

 支度部屋で18日のサヨナラ勝ちした試合の話題になると「今まで眠っていた細胞を後輩たちに覚まさせてもらった。長くやっていると忘れていたもの、眠っていたものある。それを覚まさせてもらった」と、興奮した様子で話した。

 試合が行われた時間は、バスで帯広市から札幌市に移動中だったため、携帯電話のワンセグで視聴していたという。途中、山中で電波が入らず映像が途切れる度に「ドキドキした」と、観戦にも力が入っていたことを明かした。

 準決勝進出のカギは、練習量の多さがあるはずと分析。「高校生ぐらいまでは練習量が自信になる。年齢を重ねると量よりも質が大事になってくるけど、今の時期は量」と、ベテランらしい視点だ。

 公立の星として旋風を巻き起こしている後輩たち。「旋風ですね」と報道陣に言われると「旋風じゃなくて、もはや豪風(ごうふう)ですよ。巻き起こしてますよ」と、自身のしこ名を使って快進撃を表現。「野球だけではなく相撲でも秋田を盛り上げたい」と野球部に負けじと、秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)で“豪風”を巻き起こす。