大相撲の冬巡業が2日、長崎市で始まった。22日まで続く今回の巡業は、沖縄を含む九州各地を回った後、関東に移動して3カ所を回る日程。

初日のこの日は、11月の九州場所で初優勝した貴景勝(22=千賀ノ浦)がファンに注目された。稽古で土俵に上がり、しこ名がアナウンスされると大声援。申し合い稽古は計3番で1勝2敗だったが「(来場所へ)戦いは始まっている。稽古しないと。自分の体と相談しながらやっていきたい」と、来年1月の初場所を見据えていた。九州場所千秋楽からちょうど1週間、その間ほぼ休みなくテレビ出演や行事への参加があったが「ありがたい忙しさ」と話し、この日の声援にも感謝した。

右膝と右足首の手術を受け、九州場所を全休していた横綱白鵬(33=宮城野)は、この日から稽古場に姿を見せた。土俵には上がらなかったが、土俵下で四股やすり足など基礎運動で汗を流した。まだ取組を行うまでは回復していないが、土俵入りも務めた。「土俵入りは緊張したね。でも気持ちよかった」と振り返った。九州場所前の住吉神社での奉納土俵入りの際には、そんきょができない状態だった。「最初はそんきょしないつもりだったけど、自然とそんきょしていた。自分でも気付かないうちに良くなっているんだろうね。第一歩だね」と、回復ぶりを実感した様子だった。