最年少関取で西十両12枚目の竜虎(21=尾上)が、新十両2戦目で初白星を挙げた。

安美錦に立ち合いから突っ張って攻め立て、相手に上手を取られながらも前に出て、体を預ける形で寄り倒した。記念すべき関取初白星となったが、安美錦が右膝を負傷し、車いすで引き揚げたため「申し訳ない気持ち」と、浮かれることなく話した。

自身が1歳の時には、安美錦は関取として活躍していただけに「昔から見ていて、あこがれていた。強いな、すごいなと思っていた。対戦できたことがうれしい」と、尊敬の思いを抱いて土俵に立っていた。続けて「関取になって初めての白星が、安美錦関だったことが一番うれしい」と話し、力士人生で最も大きな出来事だったという。それだけに「後味は悪いですよね」と、あこがれの存在の負傷に暗い表情を見せていた。