千秋楽の優勝決定戦に持ち込まれた序二段の優勝争いは、東16枚目の元林(23=鳴戸)が、西98枚目の碧海浜(24=出羽海)を寄り切りで下し、初めて番付にしこ名が載ったデビューの先場所(序ノ口)に続く、各段優勝を決めた。

近大を卒業し、年齢制限緩和措置が取られての入門で5月の夏場所が初土俵。7月の名古屋場所で初めて本割の土俵に上がり、鳴戸部屋勢3人による同部屋優勝決定ともえ戦を制し、7戦全勝で序ノ口優勝デビューを飾った。そして今場所も序二段で優勝決定戦。「先場所は(同部屋による優勝争いで)プレッシャーがあった。今回はノビノビ取りたい」と話していたが、その言葉通りの相撲。「最後は差してしまったけど、集中して前に出る相撲を取れたから良かった。師匠からは前に出て圧力をかけて、いなしとか横の動きで崩して攻めろと言われています。(ここまで本割は14連勝も)親方の指導があってこそ。これからも親方を信じて三段目でも優勝を目指したい」と来場所を見据えた。

アマ時代には大関復帰が決まった関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)とも対戦し2勝2敗。その貴景勝を「目標の力士」に掲げており「いずれ対戦できるようになりたい」と抱負を語った。