東前頭14枚目琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が、約1年ぶりの勝ち越しを決めた。低く当たってきた東7枚目照強(25=伊勢ケ浜)を上から抱え込むようにして、懐に入られる前に一気に寄り切った。「やってきたことをしっかり出せればと思って土俵に上がった」と胸を張った。

11勝を挙げた昨年春場所以来となる勝ち越し。久しぶりに給金を直し「うれしいですね。自分の相撲が取れていることが、まだまだいけるという気持ちになる」と笑顔を見せた。初場所、春場所は7勝8敗と、勝ち越しにあと1歩届かなかったが、しっかりと自分を見直して今場所に臨んだ。「力を伝えるにはどうすればいいのか考えてきた。これからも固定概念をぶっ壊しながらやりたい」と若々しさを見せた。