三段目は東67枚目の深井(22=高砂)が、優勝決定戦を制して優勝した。

相手は大横綱大鵬の孫、夢道鵬(18=大嶽)。「相手への意識はなかった」と動きを冷静に見て、最後ははたき込んだ。「内容はよくなかったが、勝ててよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

東洋大では学生選手権8強で今年春場所、三段目100目格付け出しで初土俵を踏んだ。部屋の大関朝乃山と同じスタート。その場所は5勝2敗に終わったが、2場所目に力を発揮した。

大関からは「『緊張するな』と声をかけてもらった」という。稽古場でも胸を借りてきた。ひとつ恩返しの優勝となった。

来場所は一気に幕下の可能性もある。「自分の相撲を取りきって優勝できれば」。大関の背中を追いかけ、出世の階段を上がっていく。