日本相撲協会の伊勢ケ浜審判長(元横綱旭富士)が11日、10日に新型コロナウイルスの集団感染が判明し、秋場所(13日初日、東京・両国国技館)を休場することになった玉ノ井部屋の力士について、番付の扱いを場所後の番付編成会議で話し合うことを明かした。

取組編成会議が両国国技館で行われたこの日、電話取材に応じ「どうする、こうするとはっきり決めるんじゃなくて、やっぱり番付(編成会議)の時にまた考えて対処していきたい」と話した。

2日後に迫った秋場所については、2場所連続優勝を狙う弟子の東前頭筆頭照ノ富士(28=伊勢ケ浜)に期待を込めた。照ノ富士は初日に大関貴景勝と対戦。「照ノ富士は古傷というかけがもあるし完全に治っていない。自分の持っているもの出せるものをしっかりだして頑張って行くだけ」とエールを送った。

白鵬、鶴竜の両横綱が休場し、複数の横綱が休場するのは37年ぶりと異例の場所となった。伊勢ケ浜審判長は「協会の看板が2人とも休場ということで、ちょっと残念な感じがします。けがとかそういうのがあればしょうがないというのはありますよね」と残念がった。朝乃山、貴景勝の両大関が最高位となり「場所を盛り上げて、両大関が引っ張っていかないといけない」と看板力士としての役割を求めた。

7月場所では感染対策として、物言いがついた際は親方同士が土俵上で距離を取って協議を行った。伊勢ケ浜審判長は審判部での感染対策について「先場所と同じです」と、秋場所も“ソーシャルディスタンス”での協議を継続することを明かした。