大横綱大鵬の孫、西幕下43枚目の夢道鵬(19=大嶽)が肥後ノ城を送り倒し、白星発進を決めた。

「変化は少しだけ頭にあったが、思い切りくるかと。体が反応してくれた」。肥後ノ城の立ち合い変化に足が流れ、体勢は崩れたがそこから立て直しての白星に成長をうかがわせた。

「相手にずらされたり、うまく力を伝えられなかった。そこを改善するために2カ月やってきた。稽古してきてよかった」。自身の相撲を見つめ直し、立ち合いで頭を下げすぎる癖の改善に着手した。「立ち合いは額でかます。ぶつかりで横にいなされてもついていく稽古をしました」。その成果を今年最初の相撲で発揮した。

先場所は初めて負け越しを経験し、一方で兄の王鵬が今場所、新十両昇進を果たした。刺激になるか問われ、「はい」と短く答えた。今場所の目標を「7戦全勝です」と明確に示し、「幕下上位に番付を上げるのが目標。上げたら上げたで、そこからまた勝負できるようにしたい」。目標へ、幸先のいい1歩を踏み出した。