身長2メートル超の大器、北青鵬(ほくせいほう、19=宮城野)が新十両昇進を決めた。日本相撲協会は21日、大相撲秋場所(9月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、北青鵬の新十両昇進を決めた。名古屋場所は西幕下2枚目で7戦全勝。スケールの大きな相撲で、今後への期待も膨らませた。

北青鵬は20年春場所初土俵。序ノ口、序二段、三段目、幕下と各段を制し、今年初場所は新型コロナウイルス感染症による部屋全体の休場もありながら所要7場所でのスピード出世となる。同日、都内の部屋で会見した。以下一問一答。

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-今の心境

北青鵬(以下北) 素直にうれしいです。やっとスタート地点にこられましたね。ここからなので。

-初土俵から1年半

北 最初、昨年の7月場所で序ノ口優勝した時に「6場所で上がります」。自分の言葉に責任を持ってやってきた。うれしいですけど、もっと自分が稽古していれば先場所上がれていたんじゃないかと思っている。

-幕下優勝も

北 最初から幕下優勝して上がりたいと思っていた。横綱と一緒に優勝した場所はない。自分が先に優勝して、横綱にも優勝してもらいたい思いは強かった。

-芝、時栄に

北 ともに負けている相手。何が何でも負けられなかった。

-相撲への意識

北 どの取組もまわしを取る意識。すべての相撲で右上手を取りにいきました。踏み込んでまわしを取るのがベストだが、自分はまだ上から取りにいってしまう。どの取組もまわしを取って落ち着いて相撲とれている。立ち合いからまわしを下手で取れるように。踏み込めるように、そういう稽古をしていきたい。それがあこがれの横綱、大関の相撲。横綱(白鵬)と同じ左(前まわし)です。

-横綱への印象

北 毎日、欠かさずストレッチして臨んでいた。僕のことを相撲の道に引っ張ってもらって感謝しています。今朝、横綱に電話させてもらった。「ここからだからね」と励ましていただいた。心の底からよし、頑張るぞという気持ちになった。

-親は

北 2人とも喜んで「関取」とからかいながら、言っていました。

-北海道は

北 北海道がなければこの大きな体もなかった。北海道に育ててもらいましたね。いろんな方々の期待を裏切らないように頑張りたい。

-ここから

北 夢は横綱。1年で関取果たせたんで、次は新入幕。横綱になれるよう、もっともっと稽古に励みたい。

-横綱とは

北 何事にも謙虚で素晴らしい人だと思っています。

-新入幕へは

北 自分の中では来場所から2場所連続で2桁勝ちたいと思っている。

-対戦したいのは

北 照ノ富士関ですね。高校の先輩で仲もよかった。これから角界を引っ張る先輩と相撲がとりたい。自分が戦えるように頑張りたい。

-目指す相撲は

北 横綱白鵬関のような左前まわしで前に出る相撲です。横綱からは「おめでとう」と言ってもらいました。

-北海道で好きな食べ物

北 ジンギスカンですね。

-10代での関取

北 横綱が18歳で関取になっている。自分も絶対に10代に関取になる目標を持ってきた。それを達成できてよかったです。

-大きくなる策は

北 小さいころから牛乳たくさん飲んで寝てました。中学でいったん止まったんですけど、終わりぐらいから急激に伸びました。(卒業時は)190センチです。高校でまた10センチ伸びて、2メートルで入門しました。身長がある分、手も長い。まわしに手が届く分、有利だと思います。体重もだが、下半身も鍛えたいですね。

-先の目標

北 横綱と同じ、21歳までに横綱になりたいと思います。

◆北青鵬(ほくせいほう) 本名アリューナー・ダワーニンジ。01年11月12日、モンゴル・ウランバートル生まれ。5歳から札幌市で育つ。鳥取城北高から20年春場所初土俵。202センチ、178キロ。得意は右四つ、寄り。