大相撲の幕内琴ノ若(24=佐渡ケ嶽)が、好きな朝ドラを活力に夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)でさらなる飛躍を遂げる。

4日、報道陣の電話取材に応じ、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」について、録画するなどして毎回楽しみにチェックしていることを明かした。自身にとって忘れられない、ちむどんどんした体験も紹介した。

ドラマのタイトルにもなっているちむどんどんは、沖縄の言葉で「心がどきどき」という意味。日頃の楽しみや癒やしについて問われると、「趣味は本当に何もなくて…」と謙遜する琴ノ若だが、好きなドラマのことになると声を弾ませて今話題の朝ドラについて言及した。

記者から自身がちむどんどんした体験について尋ねられると、1度答えに窮しながらも言葉をひねりだし「初めて敢闘賞を取った時です。1度逃していたことがあって、(初受賞を決めた時は)緊張というより、思い切ってやろうと楽しめました」と答えた。

11勝4敗と敢闘賞を受けた先場所について「手応えはあったけど、もっと成績残す。ここで終わりではない」。現在2場所連続で敢闘賞を受賞。今場所は自己最高位の西前頭2枚目として臨む。

上位陣との総当たりの場所だが、気負いはない。「自分のやることをしっかり、どれだけ出し切れるか。1日、1日良い相撲が取れるように心掛けたい」。ここまで順調に調整できていることが自信の要因になっており「稽古をしっかり休まずやってきたので。あとはきっちり体を整えていきます」。

今場所は通常の約87%に当たる1日9265人を上限として開催される。大観衆に包まれた両国国技館を思い巡らし、琴ノ若は「(新型コロナウイルスの影響でこれまで無観客や中止があって)お客さんがたくさん入っているというイメージが湧かないですけど、師匠たちが相撲を取っていた時の小さい頃の記憶がある。あの空気感で自分も相撲が取れるのは楽しみです」と心待ちにしていた。

 

◆NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」 2022年前期の朝ドラ。舞台は沖縄県の本島北部のやんばる地方にある架空の街。今年は沖縄の本土復帰50年の節目の年であり、沖縄から東京へと沖縄料理に夢をかけたヒロインと4人のきょうだいを描く。沖縄出身の黒島結菜がヒロインを務める。