西序二段44枚目の高橋(23=二所ノ関)が、7戦全勝同士の優勝決定戦で西序二段73枚目の千代大豪(24=九重)を寄り切りで下し、序二段優勝を飾った。

強烈な張り手を顔にもろに受けても、高橋はひるまなかった。前に出る姿勢を崩さず左を差すと、圧力で押して寄り切った。「(千代大豪の)張り手をくらって少し意識が飛んじゃいそうになりましたけど、なんとかまわしを引いて巻き返せた」と千秋楽の大観衆の中で狙い通りの攻めができた。序二段優勝に「うれしい気持ちがいっぱいです」と顔をほころばせた。

福島・須賀川市出身で強豪の新潟・海洋高から日体大に進み、一昨年の東日本学生選手権個人準優勝に輝いた。同大卒業後に二所ノ関部屋に入門。今年5月の夏場所で初土俵を踏み、番付にしこ名が載った名古屋場所では序ノ口優勝を飾った。

師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)からも期待を寄せられる。入門以来週1回は稽古場で同親方と実際に相撲を取り「当たった感じが全く違います。(技を)盗むことがいっぱいです」と目を輝かせた。この経験を本土俵での活躍につなげた。

序二段優勝でも浮かれる様子はない。来場所に向けて「自分は挑戦者なので、まずは勝ち越し、そこから優勝を目指したい」とさらなる飛躍を期す。