大相撲安治川親方(元関脇安美錦)のおいに当たる桜庭燎(17=青森・五所川原農林高3年)が18日、東京・両国国技館で行われた九州場所(11月13日初日・福岡国際センター)の新弟子検査を受検した。桜庭は174センチ、93キロで体格基準(167センチ、67キロ以上)を満たした。内臓検査の結果を待ち、初日に合格者が発表される。

師匠の伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)とは親戚に当たり、さらに同部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)は「オジさんです。お母さんのお兄さん」。これからは力士と親方。入門前は安治川親方のことを「あみちゃん」と親し気に呼んでいたが、「最近は親方と呼んでいます。(とっさに呼んでしまうかもしれなくて)ちょっとやばいかもしれないです」と笑わせた。

血は争えない。小学4年で祖父に勧められ相撲を始めると、中学校時代には体重別(75キロ未満)で青森県1位、全国ではベスト8。地元の五所川原農林高に進学し、インターハイに出たり、東北地区2位に輝いたりした。素早く、しつこい相撲を売りにしており「組んだらちょっとダメなので、組ませないように意識しています」。

入門するなら、伊勢ケ浜部屋。他の選択肢はなかった。横綱照ノ富士をはじめ多くの関取を抱える同部屋で稽古に打ち込み、目先の目標は「まず1年目で三段目の上までは行きたいと思っています。関取にはできるだけ早めになりたい」。そして「目指す力士は安治川親方。親方のようにファンを魅了するような相撲を取りたいです」といい、将来的には親方のしこ名である安美錦を継ぎたいかと尋ねられると、「うすうす思っています」と言った。その名がふさわしい力士になるまで、相撲を取り続けるしかない。【平山連】