大関経験者で東十両5枚目の栃ノ心(35=春日野)が、引退届を提出、受理されたことを受けて、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)同席で会見を行った。

思い出の一番としては、唯一となった幕内優勝を決めた、18年初場所14日目の松鳳山戦を挙げた。「うれしかったですね」と、懐かしそうにほほ笑んだ。

また、現役時代を通じて、特に意識した対戦相手としては「一緒に新十両に上がった玉鷲関。いい相撲を取れたかなと思います。お互いに気合を入れて。ケガも何度もしましたけど、負けたくない気持ちもあった。玉鷲関と熱い相撲を取れたという思いがあります」と語った。初土俵以来休場がなく「鉄人」とも呼ばれる3歳年上の前頭玉鷲(38)との取組を挙げた。