東十両14枚目の大の里(23=二所ノ関)が、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降の新十両としては、歴代1位に並ぶ初日から9連勝を飾った。立ち合いから右を差すと、嫌がって右回りに振りほどこうとする千代丸を逃さず、体を密着させて寄り切った。初日から無敗は関取衆でただ1人。1場所15日制定着後の新十両で、初日から9連勝は53年初場所の初代成山、08年九州場所の翔天狼と並ぶ1位の好成績となった。

取組後、記録について報道陣に感想を問われた大の里は「そうなんですか? 何も分からなかったです。1日1番、疲れもあると思いますけど、集中力でカバーできている」と、何も意識はしておらず、後半戦に入っても変わらず気力が充実していることを強調した。

これまで歴代1位の9連勝を記録している成山、翔天狼は、ともに新十両場所を優勝で飾っている。1敗で追う一山本を1差リードし、初優勝を期待するファンからの声援、拍手は日に日に増しており「ありがたいですね。やっぱりお客さんの声援は力になる」と感謝した。ただ、優勝に関しては無欲で「気を緩めず、15日間、今日から1週間ある。国技館に入った瞬間、スイッチを入れている」と、日々の積み重ねと強調。新記録の懸かる10日目、一山本との直接対決を制すれば、新十両優勝に大きく近づく。