【台北7日=大友陽平】AKB48グループ初の海外オーディションが、台湾在住者を対象に台北で行われ、17人が合格した。2152人が応募。秋元康総合プロデューサー(57)が「みんな屈託のない笑顔が素晴らしい」と、予定を大幅に上回る合格者を出した。17人は、現地でダンスや歌のレッスンを重ねて、年末年始をめどにAKB48メンバーとの合流を目指す。

 最終審査参加者43人が、最高級の笑顔を見せた。渡辺麻友や柏木由紀をほうふつとさせるキャッチフレーズを披露するなど、精いっぱいのアピール。審査を終えた秋元氏は「いいオーディションでした。台湾、日本のAKB48ファンの皆さんも喜んでいただけるメンバー。台湾らしさでいうと、一番は屈託のない笑顔が素晴らしい。すてきな時間でした」と言った。当初は3~5人の採用予定だったが、レベルの高さに応じて合格者数を増やした。

 48グループ初の海外メンバーを選ぶオーディションを台湾で開催したのには、理由があった。2010年の「Beginner」からはCDが販売され、11年には台北市内にオフィシャルショップをオープン。メンバーも年に数回イベントで訪台するなど縁があったからだ。関係者によると、昨年のHKT48が行ったライブなどで、客席に原石が多くいると判断。かつては「TPE(台北)48」結成も検討されていた。

 選ばれたメンバーの経歴も多彩だ。陳詩雅(チェン・シーイア)さん(20)と、陳詩媛(チェン・シーユエン)さん(20)は双子。妹の詩媛さんは、台湾出身で日本で活躍する日本ハム陽岱鋼外野手にあやかり、ユニホームを着て臨んだ。加入すれば、現存の48グループ初となる双子メンバー誕生だ。子役として活躍する小6の張羽■(ジャン・ユーリン)さん(12)は、母親手作りの衣装で「ヘビーローテーション」を歌い、笑みを振りまいた。

 今後17人は、契約交渉やビザの取得、歌やダンスのレッスンを重ねる。その上で、さらなるセレクション審査を受け、年末年始をめどに研究生としてAKB48に合流する予定。タレント経験がある朱晴渝(ジュー・チンユー=14)は「日本で今までよりもっと大きな結果を出したい」と話すなど、AKB48に新たな刺激が加わりそうだ。

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