HKT48田中優香(17)が27日、福岡市で行われた卒業公演に出演した。1月に、グループでの活動を今月いっぱいで終了することを発表していた。この日は所属するチームK4の「制服の芽」公演を行い、約5年半のアイドル人生にピリオドを打った。

 アンコールでは、自ら選んだ思い出の曲を披露した。初めてダブルセンターを務めた「ハワイへ行こう」に続き、初選抜シングル「最高かよ」を歌った。「(2曲は)私のHKT人生に変化があった曲です。ずっと前から卒業公演でやりたいと思っていて、かなえられてうれしかった。みんな、覚えてくれてありがとう」とメンバーに感謝した。「最高かよ」では、明るい楽曲にもかかわらず、客席のファンは涙でコールしていた。その様子を見た同期の冨吉明日香(20)は、「この曲でファンの方の涙を見ることはないでしょうね」としみじみ語った。

 12年に加入した2期生では最年少で、当時は小学6年生だった。卒業セレモニーでは、当時のオーディション映像などが流された。「小6のときの自分が出てきてビックリです。そのときからHKTだったんだなと思うと、不思議な気持ちになりました」。オーディション合格後、「センターでも端っこでも、みんなを笑顔にできるアイドルになりたい」と抱負を語る映像も流され、ファンやメンバーは感慨深げに見詰めていた。最後のあいさつの前には、キャプテン本村碧唯(20)が悲しみをこらえきれず、泣きながら「ごめんね」と座り込んでしまう一幕もあった。

 グラマーなスタイルを武器に、数々の雑誌の表紙を飾るなど、グラビアでも活躍していたが、卒業後は学業に専念する。「私は卒業してしまうけど、集めてくださったグッズとか、サインとか、動画とかツーショット(の写真)とかを見て、皆さんの心の中でずっとアイドルでいられたらなと思います」。休演した同期の朝長美桜(19)が「出られなくてごめんね。卒業おめでとう」と花束を持って現れると、思わぬサプライズに涙を流していた。