今月からメキシコの新ドラマ「LIKE」出演のため、メキシコに留学する入山杏奈(22)が、出発前最後のコンサートに出演した。

 現チームAの全体曲「ラベンダーフィールド」をセンターで歌ったほか、宮脇咲良(20)加藤玲奈(20)とはバンド演奏をバックに「キスキャンペーン」を披露した。アンコールでは、ステージ上に満開の桜をイメージしたセットが登場。卒業ソング「10年桜」を歌った後、48グループ総監督の横山由依(25)から別れの手紙を贈られた。

 「あんにん(入山)のことが大っ嫌いです。嫌いで、嫌いで、大っ嫌いです。もう一生、AKB48に戻って来ないで下さい」

 まさかの告白に場内が騒然とする中、横山は「今日は4月1日。ちょっとしたうそをついてみました」と真意を明かし、入山も「ちょっとしてないよ~」と突っ込んだ。

 横山からあいさつを促された入山は、「いったんAKBを離れることになります。最初にメキシコの話を聞いたときには『行きたいな』って思いました」と語りだした。涙ぐみ、スピーチが止まると、ファンから「頑張れ~」と声援を受け、再び語り始めた。

 「自分の道に悩んでいた時期でもありました。やりたいことは決まっているけど、ここにい続けていいのか、悩みはありました。みんなで『大きいステージに向けて頑張っていこう』と言った中で、グループを離れることにも心苦しさもありました。私がより遠く、会えない存在になって、ファンの方にもあきれられるんじゃないかとも思いました。それでも、みんなが背中を押してくれた。その気持ちを無駄にせず、1年後にはビッグになって、海外でもAKB48の名を有名にしてきます。それまで待っていて下さい」

 一見クールな入山の、熱のこもった誓いに、ファンは大きなコールと拍手を送った。

 入山が最後に披露したのは、自分がセンターを務めた楽曲「ここがロドスだ、ここで跳べ」だった。「口先だけでなく、目の前で実証してみろ」というイソップ寓話(ぐうわ)をもとにした楽曲は、世界での戦いを決意した今の入山の心境にはピッタリ。1万5000人の「あんにん」コールを受け、入山は胸を張って世界へ旅立って行った。