AKB48岡田奈々(25)が2日、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演を行った。「10年間のアイドル人生に悔いはありません」と、晴れやかにグループを卒業した。

自身のセンター曲「根も葉もRumor」で幕を開けると、劇場が一気に熱狂に包まれた。グループ史上最難度のダンスを披露し、息を切らしながら「1曲目からしんどい!」と笑顔であいさつ。21年にグループを卒業し、同曲でフロントメンバーを務めた卒業生の横山結衣(22)も冒頭からパフォーマンスに加わり、岡田は「一番ダンスの表現力がある横山結衣ちゃんに来てもらえて、本当にうれしい」と感謝した。

ユニットコーナーでは、村山彩希(25)と山本彩の楽曲「レインボーローズ」などをデュエットした。歌唱力の高さが知られ、20年には単独コンサートを開催した「ゆうなぁコンビ」。イントロで岡田が「この曲、一緒に歌いたかったの!」と伝えると、村山は「あなたは私の最高の相方です!」と応えた。

アンコールには黒と赤のドレスで登場し、卒業をテーマにした楽曲「大人への道」をソロ歌唱した。曲の合間には「10年間のアイドル人生に悔いはありません。これからも私の大好きなAKB48をよろしくお願いします」と涙した。

アンコールには、同じ14期生でOGの内山奈月さん(27)小嶋真子(25)西野未姫(23)橋本耀さん(25)前田美月さん(24)も駆けつけ、現役メンバーとともに「10年桜」「桜の花びらたち」を歌唱した。人前でのパフォーマンスやトークが苦手だった加入当時を振り返りながら、岡田は「そういう自分が10年たって、ようやく人前でしゃべれるようになったのは劇場公演のおかげ」。後輩たちへは「人の心を動かすのは、どれだけ一生懸命取り組んでいるか」と、まじめな岡田らしくエールを送った。

最後は「AKBの看板を背負って、素晴らしい人間になれたら。『あの子AKBだったんだ、すごいね』と言われるように、“卒業生のかがみ”と言われるようになれたら」と前を見据えた。【遠藤尚子】

◆岡田奈々(おかだ・なな)1997年(平9)11月7日、神奈川県生まれ。愛称「なぁちゃん」。12年にAKB48の14期生として加入。同期の小嶋真子、西野未姫とともに「三銃士」として研究生時代から注目され、ユニット「てんとうむChu!」としても活動。14年、シングル「ラブラドール・レトリバー」で初選抜入り後、AKBで選抜19度。18年「ジャーバージャ」、21年「根も葉もRumor」で2度センター。選抜総選挙は第5回(13年)から圏外→51→29→14→9→5位。昨年1月、「第4回AKB48グループ歌唱力No・1決定戦」で初優勝。17年から昨年3月までSTU48を兼任し、キャプテン経験も。今年1月からはソロで初の単独ツアーも開催。血液型A。