明日8日、開票される第5回AKB48選抜総選挙(横浜市・日産スタジアム)では、SKE48メンバーの動向も注目されている。昨年は大挙15人がランクイン。今回も速報で、21人(兼任含む)が64位以内に名を連ねた。主力の相次ぐ卒業にも、快進撃が続く理由は?

 過去3年連続でランクインし、速報29位の大矢真那(22)が、SKE48メンバーを代表して、今の思いを語った。

 大矢は、SKE48の快進撃にわいた5月22日の夜を興奮気味に振り返った。「公演が終わって、舞台を降りてメンバーとモニターで速報を見ていました。発表されるたびに、みんな『すごーい!』と拍手喝采でした。でも、にしし(中西優香)が30位で喜んでいたら、次が自分で。『おおや・ま…』まで聞いて、気付きました(笑い)」。

 速報では21人がランクインした。「去年の紅白(歌合戦)に出られたのが大きいです。自分も輝ける存在になろうと思うメンバーが、多くなりました。特に変わったのは(速報16位の木崎)ゆりあ。『AKBさんの選抜に入りたい』って、今まで口に出さなかったことを言うようになりました」。意識の変化を実感している。

 松井珠理奈、松井玲奈のダブル松井に続く勢力が、ファンに認知され、昨年は15人がランクイン。だが、今回の総選挙を迎えるまでに矢神久美、小木曽汐莉、秦佐和子の選抜3人が卒業。向田茉夏も立候補を辞退し、4人が抜けた。それでも、スピード感あふれる激しいダンスは健在。4月の日本武道館公演では、31曲をMCなしで披露。変わらぬ価値観も、安定人気の理由だ。大矢も「ジャンプの滞空時間なら負けません。後ろでも目立てるから」と胸を張った。

 大矢自身は、反骨心を持って戦う。5月28日のブログで、自分を「特別にページをいただかない立候補者の1人」と称した。総選挙のガイドブックに、自分の特集ページがなかったためだ。「全員が取り上げられるわけではない。その中にも、強い思いを持っている人がいると言いたかった」。悔しさは上へと伸びるバネになっている。

 一方で、日に日に緊張は高まっている。「この間、冷蔵庫を開けようとして、気付いたらオーブンを開けていました(笑い)」。と同時に、SKE48の新たな歴史を刻む日になるという確信もある。「AKBさんを追い越す勢いで、私たちは走っています。そのきっかけになる日として、SKEに注目してもらいたい。最終結果は速報以上のメンバーが入ることができたらと思います」。【取材・構成=森本隆】

 ◆大矢真那(おおや・まさな)1990年(平2)11月6日、愛知県生まれ。08年にSKE48に1期生として加入し、チームS入り。選抜総選挙は第2回(10年)から24位、30位、27位と3年連続ランクイン。SKE48の選抜は10度。1日8食を食べることもある大食いで知られる。愛称「まさにゃ」。血液型AB。

 ◆AKB48総選挙公式ガイドブック(講談社)

 毎年、総選挙前に発売。主要メンバーのロングインタビューやグラビアを中心に、全メンバーを顔写真などとともに紹介している。今年は昨年ワンツーの大島優子、渡辺麻友が巻頭で対談。SKE48からは、松井珠理奈が渡辺美優紀と、松井玲奈は山本彩と、それぞれ対談しており、特集ページとして組まれている。大矢は1ページに4人のページで紹介されている。