AKB48の川栄李奈(19)入山杏奈(18)が岩手県滝沢市で行われた握手会で襲われて負傷した事件から一夜明けた26日、東京・秋葉原のAKB48劇場で予定されていた劇場公演が中止になった。公演は今月31日まで中止することも決まった。今週末に予定されていた握手会イベントは延期が決定した。一方、NMB48、SKE48、HKT48はそれぞれ大阪、名古屋、博多で、厳戒態勢を敷いて公演を行った。

 AKB48は26日夜、公式ブログで、東京・秋葉原の劇場公演を31日まで中止すると発表した。この日午前に当日の公演中止を発表し、27日以降については「決まり次第報告します」としていたが、事態を重く受け止め、今月中の公演を取りやめた。また秋葉原のAKB48カフェ&ショップで行われたスマートフォン向けのNOTTVの番組「AKB48のあんた、誰?」は放送したが、ファン約50人を入れた公開観覧を中止した。金沢市内で開催予定だったAKB48の握手会イベントも延期された。AKB48の高橋みなみ(23)大家志津香(22)岡田奈々(16)とNMB48の藤江れいな(20)が参加予定だった。

 AKB48の所属レコード会社キングレコードは今週末の握手会イベントの延期も発表した。31日にナゴヤドーム、来月1日に千葉・幕張メッセで行う予定だった。同社は「これまで『会いに行けるアイドル』というコンセプトのもとにファンの方々との触れ合いを大切にしてまいりましたが、このような傷害事件が発生するにいたり、現在の運営及び警備態勢について見直さざるを得ません」とコメント。公演や握手会などの今後の予定については対応を検討しているという。

 公演を実施したグループもあった。NMB48は、大阪・なんばグランド花月で行う予定だった吉本新喜劇とのコラボレーション公演を延期したが、大阪・NMB劇場の公演は予定通り行った。名古屋のSKE48、博多のHKT48も公演を行ったが、各劇場とも入場時に金属探知機を使った荷物チェックを行った上、警備員を増員するなど厳戒態勢を敷いた。終演後にメンバーがハイタッチをしてファンを送り出す演出も行わず、客席最前列を全て空席にする措置をとった。当面、同様の対応を続けていくという。

 AKB48グループの茅野しのぶ総支配人は同日更新した公式ブログで「入山、川栄はもちろん、現場にいたメンバーも含め、すべてのメンバーのケアをスタッフみんなでしていきたい。まずはメンバーの心のケアを最優先にしていきたい」などとコメントした。