カナダ西部バンクーバーで開催中のバンクーバー国際映画祭で7日、日本の映画「世界グッドモーニング!!」(広原暁監督=23)が、ドラゴン&タイガー新人映画部門賞を獲得した。映画祭事務局が発表した。

 同部門はアジア太平洋地域の新人監督を発掘し紹介する目的で設けられており、今回は日本、中国、韓国、ベトナムなどの8作品がノミネートされた。賞金は1万カナダドル(約81万円)。

 同作品は内気な高校生が人探しの旅に出て「世界」の存在を知るという内容。審査委員会は授賞理由として「自らの社会が直面する問題を新鮮で真正面からの切り口で取り上げた」と指摘。「この若い監督の完成度をたたえたい」とした。

 武蔵野美術大学のサイトによると、同大を昨年卒業した広原さんの卒業制作作品で、今年7月には「ぴあフィルムフェスティバル」にも入選。広原さんは現在、東京芸大大学院映像研究科に在籍している。

 2004年には高橋泉監督の映画「ある朝スウプは」がバンクーバーで同賞を受賞している。