おもちゃと人間との、かけがえのない関係と深い絆を30年、描き続けてきた「トイ・ストーリー」の新作が、7年ぶりに帰ってきた。今回は、スマートフォンやタブレット端末で遊ぶ子どもも少なくないほど普及した現代を舞台に描いた。

内気なボニーは、おもちゃが大好きで1人で遊ぶ一方、タブレット端末で遊んでいる周囲の子供たちに、遊びたくても声をかけられないでいた。その中、両親から、カエルの形をしたリリーパッドを買ってもらい、ゲームやグループチャットで遊ぶようになり、友達の家にお泊まり会に行く。そこで、まだおもちゃで遊んでいるのかとバカにされ、カウガール人形のジェシーと相棒のブルズアイを手放してしまう。2体のおもちゃは手違いが重なり、遠く離れたジェシーの元の持ち主エミリーの家にたどり着く。そこでボニー同様、おもちゃを愛する女の子ブレイズに出会い、捨てられていくおもちゃとボニーらを救うアイデアを思い付く。

グループチャットのやりとりの中で傷ついてしまうボニーの姿は、SNSやグループLINEでのやりとり、既読スルーなどで傷つく現代の若者、大人にも重なる。タブレット端末での遊びが主流の中、おもちゃが好きなボニーが否定されるのも、人と違うことをすることが許容されない、現代の生きにくさを示唆しているとも取れる。

一方、終盤でタブレット端末と、それらに駆逐されかけた、おもちゃが互いに歩み寄り、物語の中の大きな問題を収束・解決させていく。先端技術を完全に否定するのではなく、適切に使えば、良いところもあると描く物語は、大人が見ても十分に楽しめる1本だ。【村上幸将】

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