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宝塚 ~ 朗らかに ~

宝塚 ~ 朗らかに ~

 夢の舞台を創り続けて100年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

ラストチャンス射止め「幸せ」/蒼羽りく

[2013年10月17日8時46分 紙面から]

宙組公演「風と共に去りぬ」の新人公演でレット・バトラー役を務める蒼羽りく
宙組公演「風と共に去りぬ」の新人公演でレット・バトラー役を務める蒼羽りく

 宙組7年目の男役スター蒼羽りくが、同組「風と共に去りぬ」新人公演(22日、兵庫・宝塚大劇場)で、1年2カ月ぶりの主演を務める。新人公演ラストチャンスだった今回、主役を射止め、懐の広い大人の男レット・バトラーに臨む。東京宝塚劇場は12月5日。

 クリッとした大きな瞳。少年っぽさを残していたルックスに精悍(せいかん)さが増してきた。「今回が最後になるので、びっくりしたんですけど、本当に幸せです。しかも、レット・バトラーというすてきな役で。いろんな先輩方が演じられてきた役柄に挑戦できる幸せも感じています」。

 喜びと、緊張感に包まれている。先輩たちの舞台映像も見た。原作の映画版では、バトラーを演じた米俳優、クラーク・ゲーブルのしぐさに魅せられている。

 「しぐさひとつ、すてきすぎて。自分にどこまでできるか分からないですが。東京の新人公演が終わるまで、少しでもバトラーの大きさ、出せるように!」

 映画は通しで5回以上は見た。けいこ中も連日、細かく予習。「場面ごとに、映画だったら? って。バトラーがスカーレットを見る顔とか」。はっきりした目鼻立ちの蒼羽は、前回主演した新人公演「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」のように、コスチューム物に定評がある。今回はスーツが多いが…。

 「コスチュームと、スーツ物は全然違います。(トップ)凰稀(かなめ)さんがスタイルの美しい方で、スーツもすごくきれいに着こなしておられる。普段もおしゃれな方で、おけいこ場でもびしっと…」

 凰稀は、長い手足を生かした着こなしが美しい。前トップの大空祐飛は、広い肩幅を生かし、逆三角形にスーツを着こなし、その立ち姿でファンを魅了した。

 「大空さんに、どうしたら? って聞いたことがあるんですけど…。でも、それは、大空さんの背中、体格あってのことで、私なりの着こなしを探さないと、と思っています」

 本役のトップ、凰稀からの助言も心に響いた。

 「自分の感情で動かなきゃいけない役。声のトーンなどにとらわれず、まずは自分の感情を動かすところから始めて、と。1回、自分を見つめ直して取り組んでいったらいいよって」

 この言葉を機に自身のことを考えた。自分の弱さも認められるようになった。「踊りが好きで入団したし、こう表現したいとか、自分の中にもあるんですけど、歌ではどう表現したらいいか分からないときもある。技術面も、表現力も磨いていきたい」。同じ宙組には愛月ひかる、花組には芹香斗亜、雪組には彩風咲奈ら同期の活躍も目立つ。

 「刺激になりますね。私も負けない! って思う」。ストレス解消にも抜かりはない。「寝る前は何も考えないようにして、全く関係ない音楽、DVDを。最近だと、関ジャニ∞を見て笑ったり」。関ジャニ∞のライブ映像を見て、格好良くておもしろいパフォーマンスに感心する。

 「個人として楽しんで、舞台人として見ても、すごい。コンサートを見終わった後、すごく楽しい気持ちになっている。自分も、お客さんを幸せにできるような人になりたい」。新人公演の卒業を目前にし、スターとして羽ばたこうとしている。【村上久美子】

 ◆宝塚グランドロマン「風と共に去りぬ」 マーガレット・ミッチェル氏のベストセラー小説が原作で、映画版の大ヒットでも有名。宝塚では77年初演以来、再演が重ねられ、公演回数は1216回、観客動員は272万人を数える。南北戦争を舞台に、レット・バトラーと、スカーレットを軸に繰り広げられる恋と、周囲の人間模様を描く。

 ☆蒼羽(そらはね)りく 10月13日、東京生まれ。07年「シークレット・ハンター」で初舞台。宙組配属。10年5月「TRAFALGAR-ネルソン、その愛と奇跡-」で新人公演初主演。同年7月から、TAKARAZUKA SKY STAGE第9期スカイ・フェアリーズ担当。昨年8月「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」でも、新人公演主演。身長173センチ。愛称「りく」。

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