6日に行われたNHK大河ドラマ「西郷どん」(来年1月7日スタート、日曜8時)の第1話試写会で、主演の鈴木亮平さんがオープニングのタイトルバックについて語った感想です。実際、鹿児島の風景は画角の向こう側まで感じられるほど雄大で、私自身も圧倒された1人。冒頭あいさつでまずこのタイトルバックについて触れた鈴木さんの気持ちに大いに共感しました。

 桜島を中心とする大自然をドローンで空撮したり、奄美大島の青い海に水中カメラで潜ったり。鹿児島の大自然を、NHKの技術力でさまざまな角度から撮っています。CGやキラキラしたエフェクトでは伝わらない手触りやにおいがにじんでいて、こんな広々と力強い土地が西郷さんや幕末の志士を育んだのかと、これから広がる主人公たちの激アツ人生に期待がもてます。

 タイトルバックの中で、鈴木さん演じる西郷吉之助と、子供時代の西郷小吉(渡辺蒼)が奄美の砂浜で相撲をとっているシーンもお気に入りだそうです。鈴木さんは「見る人が、毎回子供のころの吉之助を思い出しながらストーリーに入ってくれるのがうれしい」。鹿児島の大自然と合わせ「人間主義や自然主義など、この作品の姿勢が詰まったタイトルバックです」と胸を張っています。

 ついでに言えば、音楽もいいんですよね。軽やかなマーチが端正な交響曲になっていて、この作品のスケール感や躍動感にぴったり。メロディーも覚えやすいので、しっかり作品の顔になっています。

 1話は子役時代から。放送前なので感想は控えますが、試写を見た人たちの反応は「面白かった」「初回60分でも長く感じなかった」と上々。私自身も大いに楽しめました。鈴木さんは「子供たちが幕末の空気感を生き生きと作ってくれて、1話に輝きを与えてくれた」と笑顔。「不思議と緊張やドキドキはない。間違いなく僕の中で自信がある。1話を見ていただければ、全47話を見たくなる作品です」。とりあえず“チーム西郷どん”自信のタイトルバックは、見て損はないと思います。

【梅田恵子】(B面★梅ちゃんねる/ニッカンスポーツ・コム芸能記者コラム)