日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムです。


  1. 芸能
  2. ニュース

芸能ニュースのRSS

同性愛者のサム・スミスが恋、結婚語る

クールに決めるサム・スミス。「夢はお花屋を持つこと」と、優しい心の持ち主でした
クールに決めるサム・スミス。「夢はお花屋を持つこと」と、優しい心の持ち主でした

 今年のグラミー賞で最多4部門を制覇し、来日中の英シンガー・ソングライター、サム・スミス(22)が、このほど都内で日刊スポーツのインタビューに応じた。昨年5月に同性愛者であることを告白したスミスは、アーティストとして「恋がエネルギーになる」と言い、結婚や子供を持つことへの希望も明かした。

 伸びのある高音で歌い上げる切ない歌詞とメロディーは、スミス自身が手掛けている。今月8日のグラミー賞授賞式で「このアルバム(「イン・ザ・ロンリー・アワー」)の題材になった去年恋に落ちた相手に感謝します。失恋させてくれてありがとう。おかげで4つも賞を取れたよ」と感謝した。

 デビューした昨年5月、「後でウソをついていたと言われたくない」と、同性愛者であることを明かしている。つまり、失恋の相手も男性だ。

 「恋は大きなエネルギーになるよ。感情から曲を書くけど、特に傷ついたことが曲を書くモチベーションになることが多いかな」

 現在、恋人はいない。

 「今年の初めまではいたんだけどね。いつも恋はしたいけど、今はそこまで必死じゃない」

 アルバム収録曲「レイ・ミー・ダウン」のミュージックビデオは、スミスが同性と挙式し、周囲から祝福される内容だ。

 「同性愛者の結婚を描くことで、そういった人たちの代弁者になり、勇気づけられたらいい。わざわざ性的嗜好(しこう)を話さなければならないのはふに落ちないけど、仕方がないと受け入れ、音楽だけしっかり受け入れられる世の中が来たらうれしいかな」

 昨年から母国、英国のイングランドとウェールズで、同性婚が法的に認められた。フランス、オランダ、米国18州など法的に認める国、地域は増加傾向。東京・渋谷区では、同性カップルに「結婚に相当する関係」と認める証明書を発行する条例案を検討中。そんな世界的な機運の中、結婚願望を聞くと「世界が自分が結婚することを許してくれるなら、ぜひしたいです」。子供についても「ほしいですね。子供が好きなので。養子を持とうかな」と希望も明かした。

 20歳までバーでトイレ掃除をしていたが、一気にスターダムを駆け上がった。「初めて来た日本でも街でよく声を掛けられた。これから人生が変わる予感がするよ」。3月からライブを再開し、多忙な日々が続くが、「もっと料理もしたいし、いつか歌手をやりながら花店を開きたい。オーナーとしてね」。やさしく、素朴な人柄がにじんだチャーミングな願望だった。【近藤由美子】

 ◆サム・スミス 1992年5月19日、ロンドン生まれ。昨年デビューし、シングル「Stay With Me」が大ヒット。「鳥肌が立つほど美しい」とされる歌声と歌唱力が支持されている。グラミー賞では、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞の主要3部門と最優秀ポップ・アルバム賞の計4部門を制した。

 [2015年2月20日10時37分 紙面から]









日刊スポーツ購読申し込み 日刊スポーツ映画大賞