伝説のフォークデュオの奇跡のツーショットを、日刊スポーツが独占公開!

 1970年代に活躍したフォークデュオの古井戸が6日、東京・渋谷公会堂で35年ぶりにライブを行った。元RCサクセションのギタリストで、ロックシンガー・ソングライター仲井戸麗市(64)がデビュー45周年ライブを開催。古井戸のボーカルだったシンガー・ソングライター加奈崎芳太郎(66)が、ゲストで出演して、古井戸の楽曲を演奏した。

 2人は、ブルーステイストの濃いギターで「750円のブルース」からスタート。当時に比べて、太く低く迫力の増した歌声で、ボーカル加奈崎が歌い、仲井戸は40年以上をかけて、より技術を磨いてきた圧巻のギターを弾く。70年代に青春を過ごした観客たちが、待ちに待った瞬間だった。

 大喝采で迎えられると、加奈崎は「35年ぶりの古井戸です。46年目の古井戸です。僕は嫌って言ったのに、チャボ(仲井戸)が古井戸と言えっていうから。まぁ、いいや。今日は祭りだ」と照れながら、あいさつした。客席からは「おかえり~」という声が飛び、加奈崎は「ありがとう」と笑顔。仲井戸も「マイ・オールド・フレンド加奈崎芳太郎!」と再会を喜んだ。

 79年の解散以降は、35年間、全く絡むことのなかった2人だけに、ファンにとっても感激のステージ。加奈崎は「古井戸のデビュー前に買ったギター」を持参。仲井戸は、40年以上前の全国ツアー中に、一緒に回っていた泉谷しげる(67)に紛失され、その後に手元に戻ってきていたマンドリンで演奏。そんなエピソードに、観客も大喜びした。

 「ポスターカラー」など6曲を披露すると、仲井戸は「古井戸の2回目のリサイタルが、憧れのここ渋谷公会堂でした。ライブの前の晩には1人でチャリンコで来て『明日、ここで僕の闘いが始まるんだ…』と感じたんだ」と、デビュー当時の思い出も。また、10月4日に閉館され、解体される同会場についても「思い出がいっぱいの渋谷公会堂。残念だけど、本当にありがとう」と感謝した。

 この日の仲井戸は、忌野清志郎(享年58)と活動していたRCサクセション時代の曲や、ソロ曲、ユニット麗蘭やCHABO BANDの楽曲を3時間47分で計29曲熱唱して、45年のミュージシャン人生を振り返った。

 アンコールで、清志郎との共作「雨あがりの夜空に」をやるときには、「俺のアニキ!」と、再び加奈崎をステージに招き入れ、加奈崎が清志郎の代わりに「OK カモン チャボ!!」と合図を出し、同曲を全出演者で合唱した。

 なお、古井戸は再結成ではないが、10月18日には長野で、同月20日には東京で2人でフルライブを開催する。