昨年大みそかに放送された第67回NHK紅白歌合戦の歌手別視聴率が4日、分かった。関東地区の最高は、大トリの嵐が紅白スペシャルメドレーの3曲目「One Love」を歌い始め、白組司会を務めた相葉雅紀(34)が感極まり涙ぐんだ場面の43・7%。関西地区は同曲を歌い終えた瞬間の45・8%だった。

 相葉の「男泣き」が最高視聴率を引き寄せた。大トリの嵐がデビュー曲「A・RA・SHI」やヒット曲「Happiness」をメドレーで歌い、次いで松本潤(33)の主演映画「花より男子F(ファイナル)」主題歌「One Love」を歌い出すと、相葉の目が潤み始めた。歌いながら声を詰まらせることはなかったが、今にも泣きそうな表情が見て取れた。

 嵐メンバーとして紅白の司会は経験してきたが、単独で白組司会という大役を担ったのは初めて。紅組司会の有村架純(23)と息の合った掛け合いを何度も見せ、笑顔で進行する姿が印象的だった。それでも内心は重圧で押しつぶされそうだったのだろうか。番組中、何度も何度も励ましてくれたメンバーと一緒にステージに立ったことで、しまい込んできた気持ちがあふれてきたように見えた。視聴者も画面に引き込まれたようだ。

 歌手別視聴率2位は「恋」を歌った星野源(35)。新垣結衣(28)と共演したTBS系連続ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のエンディング曲で、曲に合わせてドラマ出演者が踊る「恋ダンス」が話題を集めた。星野がステージで歌う間、紅白審査員席にいる新垣が何度も映し出された。曲の後半で星野の歌声に合わせて、新垣が照れながら「恋ダンス」を披露する場面もあった。多くの視聴者が2人の“共演”に関心を抱いたようで、視聴率は関東地区で42・9%、関西地区で43・3%を記録した。

 今年の紅白は、初出場組が、視聴率で大きく貢献した。デビュー20周年で初出場を決めたKinKi Kidsを始め、オリエンタルラジオを中心にしたユニットRADIO FISH、ロンドンから生中継出演した宇多田ヒカル(33)、CMソングとしてヒットした「海の声」を歌った桐谷健太(36)ら軒並み視聴率40%以上を記録した。