昨年10月、舞台出演中に左腕開放骨折のけがを負った歌舞伎俳優市川猿之助(42)が2日、東京・歌舞伎座「寿 初春大歌舞伎」の昼の部「菅原伝授手習鑑 寺子屋」の涎(よだれ)くり与太郎役で、約3カ月ぶりに舞台復帰した。

 芝居の中で、中村東蔵に「けがはもう大丈夫か?」と聞かれた猿之助は「めでたい襲名の舞台に出るために一生懸命リハビリしたんじゃ」と答え、大きな拍手を受けた。

 涎くり与太郎は寺子たちのリーダーのような役回り。猿之助は両手でほうきや文机を持つなどし、順調な回復ぶりがうかがわれた。11月に千秋楽を迎えたスーパー歌舞伎セカンド「ワンピース」のカーテンコールには何度か登場していたが、芝居には出ていなかった。

 今月の歌舞伎座では、高麗屋3代の襲名披露興行が行われている。