東京・歌舞伎座で2日、高麗屋3代襲名披露興行となる「寿 初春大歌舞伎」(26日まで)が初日を迎えた。

 市川染五郎あらため10代目松本幸四郎(44)は、昼の部「菅原伝授手習鑑(てならいかがみ) 車引」で松王丸を演じた。力強く見えを切ると、「高麗屋!」の掛け声が一斉に上がり、大きな拍手に包まれた。

 昼の部を終え、幸四郎は歌舞伎座ギャラリーにある木挽町ホールで始まった襲名記念特別展「高麗屋のコリャイイや」のオープニングセレモニーに出席した。

 幸四郎としての最初の演目を終え「厳しいというか大変だという思いでした。松王丸でお披露目するのは、これ以上ない高いハードル。ここから目指すところに向かっていきます」と話した。

 新しい名前については「『幸四郎さん』と聞くと、呼んでないのに父がいるんじゃないかとビクッとします。まだまだ自分だという実感はございません」と苦笑いした。

 松本幸四郎あらため2代目松本白鸚(75)、松本金太郎あらため8代目市川染五郎(12)と3人そろっての襲名披露興行は1月、2月と続く。