作詞作曲家の中村泰士氏(78)が26日、大阪市内で会見を行い、自身がプロデュースを手がけた韓国人のトロット(演歌)歌手チョ・ジョンミン(31)が今春にデビューすると発表した。

 今年、作曲家50周年を迎えた中村氏は「めちゃ、べっぴんさん。歌声も素直ですばらしい」と絶賛した。

 2人は昨年10月に出会った。デビュー曲「あっぱ」をステージで披露したチェは「中村先生と出会い運命的な曲をいただいた」と話した。最初、歌ったときには9年前に亡くした父を思い出し、泣いたという。日本語の楽曲を歌うのは初めてだが「日本で活動するのが夢でした。いま日本語を猛勉強中です」と明かした。チェはソウルの国民大学校音楽部でピアノを専攻。韓国大手芸能プロダクションに所属し、14年からトロット歌手として活躍し、韓国国内の賞レースで高い評価を受けてきた。

 音楽プロデューサーの小室哲哉が創作活動の限界も感じて引退を発表したことについて中村氏は「小室さんの場合は一時代を作った。そこに戻るのはたいへんだなと思う。ボクの場合はいい人に巡りあったときにヒット曲が書けている。小室さんのように作品が枯渇することはない。素材が見つかれば、チャンスがあれば、歌はいつでもできる」と話した。